Q、現在日本の貨幣には算用数字と漢用数字とが使われていますが、併用表記の理由はどういったものなのでしょう?

外国人に理解できるように併記したのが始まりです。

江戸中期までは、すべて漢数字で額面表示がされていました。(そもそも、算用数字を寺子屋では教えませんから、大多数の日本人にはなじみのないものだったはずです。)幕末、わが国に外国人がやってきて商取引するようになると、漢数字だけの額面表示では来日外国人が読めないため、漢数字と算用数字との併記がはじまりました。

わが国ではじめて算用数字が表示された、「江戸横浜通用金札」(慶応3年・1867)※日本貨幣カタログ1993年版より転載

戦前の1円札。漢数字と算用数字がバランスよく配置されています。

明治の文明開化以降は、わが国でも算用数字が普及していったため、「外国人のため」という意味づけは影が薄くなり、「ぱっとみて何円札なのかわかりやすいか」とかデザイン上ふさわしいか、という観点で算用数字が用いられていきます。

試しに、今の千円札から算用数字を削除し「千」の文字を差し替えてみました。日本語がわからない外国人だけではなく、現代の日本人からみても算用数字があった方が、額面を確かめるのにわかりやすいのではないかと思います。

Q、また、他にも古今問わず二つの言語・数字で表記されているものなどはどんなものがありますでしょうか?
A、たくさんありすぎて、すべて挙げることは不可能です。パターンとしては、(1)自国語+英語、(2)自国語+旧宗主国の言語、(3)多民族国家なので、公平に併記、といったものがあげられます。、また、3つ以上の言語表記もざらにあります。

(1)自国語+英語

表だけだと、どこの国の通貨なのかさっぱりわかりませんが・・・

裏返せば、日本人でも「カタール中央銀行」発行の5リアル札だとわかります。

(3)多民族国家なので、公平に併記
 

スイス100フラン券。「スイス国立銀行」「100フラン」の表記がフランス語、ドイツ語など4ヶ国語表記されています。

 

カナダは英仏語を併記してます。ただ、2ヶ国語表記されているだけでなく、券種ごとに英語表記と仏語表記の順番がキチンと入れ替わり、さらに「銀行名(英=Bank of Canada 仏 Banque du canada)」の入れ替わりと額面(10ドルなら英語=TEN 仏=DIX)の入れ替わり方が交差するようになっている神経質すぎるつくりになっています。

カナダ(wikipedia)。仏領→英領→独立という経緯をたどる

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8A%E3%83%80

フランス語圏のケベック州では、カナダからの分離主義的傾向が永年に渡ってくすぶっているので、日常目にする紙幣でフランス語をおざなりにすることができないのではないかと考えられます。(ちなみに話す人の数は、英語6:仏語2:その他2だそうです。)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B1%E3%83%99%E3%83%83%E3%82%AF%E5%B7%9E

 

国名が四カ国語表記(シンガポール)

ヒンズー語、英語に加え15の方言で表記して、合計17言語

参考;インドの言語について(wikipedia)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%89#.E8.A8.80.E8.AA.9E


回答は以上です。貨幣資料館をご利用いただき、ありがとうございました。
 
 
 

(C)2007 Naguraka.net All rights reserved.
広告 万馬券 無料レンタルサーバー ブログ blog