日本貨幣史 History of Japanese Currency

円は紙屑と化した

第6集 終戦と占領下の日本


(1)沖縄県における軍用手票(軍票)の発行
 

大東亜戦争(第二次世界大戦)を戦った我が国は、米国を中心とする連合国軍に敗れ、昭和20年(1945年)8月15日降伏しました。我が国に進駐してきたアメリカ軍は、昭和20年9月軍票を発行しました。ただし、本土ではあまり流通しませんでした。券面に「B」の記号が印刷された軍票(B円)は、主に沖縄県で用いられました。交換レートは1ドル=120B円であり、1ドル=360円だった日本円より割高なレートが適用されました。

在日米軍軍票 B10円券(昭和20年/1945年)

 
(2)新円切替

 終戦後、通貨価値は暴落し、インフレーションが発生しました。このインフレを抑えるために、昭和21年に実施されたのが、「新円切替」です。これは、(1)紙幣を、新紙幣に切り替える。従来の紙幣は失効券とみなす。(2)旧紙幣を金融機関に預け入れさせる。払戻しに制限額を設けることで、世の中に流通する銀行券の総量を減少させ、インフレを抑える、というものでした。

写真

聖徳太子4次100円券

 

(3)GHQによる意匠の排除

 聖徳太子のみ、平和を愛した人物であるという説明がGHQに通り、戦後も続投することが出来ました。

靖国神社50銭

板垣退助50銭

 

(4)旧領土と旧勢力圏における貨幣発行の終了

 1945年9月8日、アメリカ軍は朝鮮半島に進駐、翌9日に軍政を布告しました。日本人総裁の「」が辞職した後後任には「」が着任し、朝鮮銀行は我が国が関与しない機関となりました。朝鮮銀行が日本本土に持っていた支店は切り離されました。日本時代に発行された朝鮮銀行券は次第に無効とされ、廃止されました。銀行券の様式は日本時代のものが、朝鮮戦争勃発までそのまま受け継がれ、現地印刷されました。ただし、日本円との兌換文言や朝鮮総督府章の桐紋がなくなるなど、日本を象徴する部分は徹底的に排除されました。

 台湾には中国国民党軍が進駐し、「台幣」を発行しました。引換に、日本時代の台湾銀行券は回収され、その役割を終えました。

 満州にはソ連軍が侵攻し軍票の使用を命じました。満州中央銀行券はその役割を終えました。

 香港、中華民国、東南アジアなどの戦地に於いて発行された軍票は全て無効となりました。

 
 
 
 

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参考文献 

日本貨幣商協同組合 編「日本貨幣カタログ 2004年版」日本貨幣商協同組合(2003)

文部省検定済教科書「詳説世界史 改訂版」山川出版社(1998)

日本銀行ウェブサイト http://www.boj.or.jp/

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